キミが守る魔術

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「そう!悪魔崇拝組織だからこそ魔力が強いと言われてるんだけど、どうにも違うらしいの」 「どう言う事でしょうか?だったら何で魔力が強いんですか?」  キミには話が見えなかった。柊はパンケーキを頼むと飲み物のおかわりも注文した。店員が立ち去った後再び話を続けた。 「魔力は魔物から借り受ける力。だからこそ分配してしまえば力は自ずと弱まる」 「、、、、、、、そうか。魔物一匹に対して術者一人なら自ずと強い魔力を行使する事が出来ると言う事ですね」  それこそがズローの目的だとも柊は話した。魔界への門や、魔物が通り抜けられそうな世界の綻びを見つけては、少しずつ魔物を呼び寄せている者が悪魔崇拝者の中に居るのだと。 「でも、魔物は必ずしも友好的とは限らないんですよね?だったら彼らだって危険なんじゃあ」 「彼らはそもそも悪魔崇拝者だからね。それに仮に食べられたとしても彼らからすれば本望なんじゃない?」  そう言われればそうなのかも知れないと思い、柊の話を聞き終ると自分もおなかが空いたためサンドイッチを追加注文したのだった。
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