キミが守る魔術

「所で貴方がたは、ってそちらのペンギンの方は以前アンケート調査でお会いした」

　以前、愛村の調査の件で此処の近くに来た事のあるジョーは、アンケート調査と言う名目で通行人から話を聞きつつ、多分の現状の身辺調査を行っていた。

　その際に出会った事が有ったがジョーは目立つ為、意外と憶えられている事が多い為、探偵稼業にはあまり向いているようにも思えなかった。ちなみにジョー自身に自覚がある為、よほどの事が無い限り事務作業以外はしない。

「覚えていましたか。実は私達こう言ったものです」

　そう言い、ジョーは名刺を手渡すと訝しげに此方を見直し、何事かと聞いて来た為、キミが此処まで来た経緯を話すと、見る見るうちに多分の顔色が悪くなっていった。

「つ。つまり。愛村がまた俺の事付け狙って、じゃあこの写真」

　ばら撒かれた写真を見ると、愛村の仕業に違いないと多分は半狂乱のまま逃げ出す様に突然この場から走り出した。

　姫香が追いかけ、ジョーとキミが多分の同棲相手に事情と此処に居ては危険があるかも知れない為、暫くこの部屋から移動するか閉じこもる様に言い聞かせた。