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「姫香さん大丈夫ですかね!」
「まぁ姫香は大丈夫だろうが、逃げた男の方が心配だな。姫香に掴まっても愛村に掴まっても多分と言う男は地獄だろうよ」
二人は姫香を追いかけてすぐさま後を追っていた。ジョーの言っている事は解らなかったが、どうにもどちらに転んでも多分と言う男にとっては不幸な方にしか転がらないと言う事だけやんわりと伝わった。
行き先が何処か解らなかった為、姫香に連絡を入れたがどうにも追いかける事に夢中で電話がなかなか繋がらなかった。ようやく繋がったと思いきや途中で撒かれ多分を見失った後であった。
暫く、多分の彼女に聞いた時間を潰して居そうな場所を虱潰しに探したが、どうにも見つからない。職場の人間にも行きそうな場所を尋ねたが、交友関係も少なく何の手がかりも無いまま時間が過ぎた。
キミ達は段々と焦りの色が濃くなっていた。愛村の動向も解らないため時間が掛かり過ぎると、多分にとってどんどん不味い方向に進む気がしていた。それに、あの写真の事を考えると、何処かで監視していた可能性も否めないからであった。
「そう言えば、多分さんには掛け持ちの職場があると教えて貰ったんですが、そこに逃げ込んでるかもしれないですね」
柊に聞いたもう一つの職場の場所をジョーと、合流を遂げた姫香に伝えるとすぐさまその仕事場に向かい走り出した。
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