キミが守る魔術

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 自動手記羽ペンで書類整理を行うジョーと、頭を抱えながらなんとか助手として力になろうと事務処理手伝いを行っていた。 「あー、これだけは好きになれない」  簡単な依頼の、書類の一部を受け持つキミだったが書き物と呼ばれるデスクワークが一向に好きにも慣れる事も無く今まで来ていた。ジョー曰く、書類がメインなので出来るようにならないと話にならないと教わった。 「コレ、一応出来ました!確認お願いします!」  持って来た書類に目を通すと、ジョーはふと視線を外しながら立ち上がった。 「、、、、、人生には挫折と言う試練が必要だ。それは成長と言う褒美をもたら」 「スミマセン!やり直してきます」  ジョーは”やり直し”と言う一言が言いたくないのか、いつも回りくどい言い方をする為、キミも慣れて来ていた為、話の途中でやり直しだと理解しすぐさま自分のデスクに戻った。  キミはこの事務所で実務経験を積むため働かせて貰っている立場だった。魔術法務師の資格を得る為には実務経験が五年以上必要となる為、キミは後四年以上は此処で働くつもりである。
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