第一章

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第一章

 「……めさま…」  「……様…」  「ん~…」  「織姫様っー!!」  「ん~…るさいってばー…」  「もう、起きてください!昼ご飯の時間ですよ!」  「……ふあぁ。寝たの朝方だったからー…スー…」  「どうせまた地球の乙女ゲームやってただけだろっ!」  「違う~…昨日は歴ロマドラマで…」  「どっちも一緒じゃーい!!」  「ぐえぇっ!!」  堪忍袋の緒が切れたボクの華麗なる一撃が、ご主人様のみぞ落ちに見事命中した。  「んもー!痛いってば!この薄情者!いや、薄情猫―!」  よろよろと起き上がった主人にため息をつきながら、ボクはリビングへと踵を返した。  「全く、毎日よくも飽きずにゲームやドラマばかり出来ますね?」  「だって、地球の娯楽品はとっても面白いのよ?」  ブランチとなった食事をパクパクと食べながら、主人は得意げに言った。  「それは分かりますけどね…」  「私だって淋しいのよ…。彦様と会えない364日!二次元やドラマでキュンキュンしたっていいじゃない!」  「なーに言ってんすか。昨夜だって彦星様とリモート逢瀬してたでしょ!」
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