トゥインクル・アゲイン

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トゥインクル・アゲイン

 ルーイと僕等が初めて出会ったのは、僕等がまだ魔法学校の初等部に入ったばかりの頃だ。  今でこそ落ち着いた大人になった――と自分では思ってるんだけど――そんな僕等だけどね。当時はそりゃあもうやんちゃばかりしていたんだよ。良き魔法使いになるために、初等部からきっちりお受験して合格して入学したってのにさ。当時の僕等は、魔法の勉強をするよりも遊ぶことの方が数倍大切だったんだよなあ。真夜中に家を抜け出して、悪ガキ友達と一緒に森へ出かけたり海へ行ったりなんてこともざらにしていたものさ。  そうそう、君もよく知ってるメンバーだよ。お転婆なアニーに、ガキ大将だったオルゴ、成績優秀なのに悪いことも大好きだったカレンに、ずる賢いお嬢様のエリザベス。夜にこっそり抜け出して五人で遊んで、後でしっかり親御さん達にお説教されるまでがお約束の流れだったわけだ。いやはや、自分が親になって思い知ったよ。当時の僕達がどれだけ危ないことをしていたのかっていうのがね。  で、そうそう……ルーイのことなんだけど。  ある星が綺麗な夜こと。いつもの遊び場である湖で、僕は小さな男の子が草に絡まって動けなくなっているのを見つけたんだよね。  その子は基本的に茶色の眼をしている僕等と違って、キラキラと光り輝くような金の眼、青い髪を持っていたんだ。背中には、透き通るような羽根が生えていて、僕等はすぐに気づいたんだよ。妖精さんに違いないってね。 『君は、だあれ?』  その子の羽根を枯れ草から丁寧に外して、その子の羽根を手当して尋ねると。彼は自分のことをルーイ、と名乗ったんだ。美しい満天の星の夜にだけ、この湖に降りてくることができる、星の妖精なんだって。  この世界には妖精がたくさんいるけれど、まさかお星様の妖精さんがいるなんて全く思ってもみなかったんだ。僕は大喜びで、四人の友達を連れてきたんだ。ルーイが空を飛ぶと、それだけで金色の星の光が散らばって、まるで空から降り注いでいくかのよう。僕達は、次の星の晩にまた会おうねって約束してお別れしたんだよね。  ルーイの住んでいるお星様の妖精の世界は、空の高い高いところにあるそうなんだ。そして、妖精の世界には学校っていうものがない。ルーイは僕達が通っている学校っていう存在がとても珍しいみたいで、とにかく話を聞きたがった。僕達が過去にいろいろやってきた悪ふざけの話なんて、本当に楽しそうに聴いてくれたもんだったなあ。
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