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「あいつら、元気だよな」
敏は弁当を空にして、歩と同じく教室からグラウンド場側を眺めていた。敏もランドセルの中に弁当を入れる。すると窓ガラスを開けて、走り回る子供達の姿を見つめ直す。
「何も知らずに、呑気にあいつらは走り回ってさ」
まるで他人事のように、遠くに居る子供達へと目線を向かい、そう呟いた。
いきなり意味不明な言葉を並べた敏に対して、そんなの当たり前だろ、って言いたくなる。
「子供は普通、そういうもんやろ」
何かを思えば、口走りたくなる。それが歩の性格でもあった。正直に言うと、敏が何を考えて言っているのか分からなかった。
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