第三話・ページの暗号

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 千空(ちそら)が付箋の貼ってあるページを捲り、順番に行と字数の番号の文字をゆっくりと六人のメンバーが一個ずつ発表した。 「と」 「も」 「だ」 「ち」 「よ」 「り」  ページ番号が示す文字を確認しながら、千空(ちぞら)が声を上げて読むと、美沙子がその暗号の意味合いを答えた。 「友だちより……だね」 「うん。この本は千空の友だちからのプレゼントだ。例えば年上の男友だちで、千空を良く知っている人に心当たりない?先輩のバスケ選手とか、雑誌社の人とかさ。その作家名にヒントがあると思うのだけどね。ペンネームって本名に関連させて付ける場合が多いからさ」
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