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千空が付箋の貼ってあるページを捲り、順番に行と字数の番号の文字をゆっくりと六人のメンバーが一個ずつ発表した。
「と」
「も」
「だ」
「ち」
「よ」
「り」
ページ番号が示す文字を確認しながら、千空が声を上げて読むと、美沙子がその暗号の意味合いを答えた。
「友だちより……だね」
「うん。この本は千空の友だちからのプレゼントだ。例えば年上の男友だちで、千空を良く知っている人に心当たりない?先輩のバスケ選手とか、雑誌社の人とかさ。その作家名にヒントがあると思うのだけどね。ペンネームって本名に関連させて付ける場合が多いからさ」
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