プロローグ・読書倶楽部

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「間違いありません。僕はページを捲る手が震えました」 「坂下千空(ちそら)さんにそっくりです」 「作者は彼女をモデルにして、この本を書いたのでしょうか?」 「人気の女子生徒ですから、あり得ますよねー 「でも、部長。この本は千空(ちそら)さんの未来を予言した事になりませんか?」 「現実と本の主人公が、バスケットの試合で怪我をした」 「この本はフィクションですが、まるでドキュメンタリーみたいになっている」 「そうね。偶然なのか、それとも奇跡なのか?」  美沙子はそう言ってから、読書倶楽部の部長として六人のメンバーにこう提案した。 「今週の土曜日の読書会に坂下千空を招待して、彼女の前でこの本の謎を解き明かしましょう。読書倶楽部の存在価値と、本の素晴らしさを知らしめるのです」
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