3・再会、そして

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 私と同じ顔の少年が、私の隣で片膝を着く。    同じ顔。同じ声。同じ読みの名前。  違うのは、性別と名前の字面(じづら)だけ。  私は、一卵性双生児の弟の顔を見て、ボロボロと大粒の涙を零した。 「天音(あまね)、無事で良かった。  補給拠点がバレていたんだ。前方は壊滅(かいめつ)。中央も半壊(はんかい)。予定していたルートは使えない」  雨音(あまね)が、深い息を吐く。  軍服の胸ポケットからヨレヨレの地図を取り出し、地面に置いた。 「天音(あまね)。聞いて。  ココにくるまで、敵の動きを見てきたけれども。奴らは奇襲(きしゅう)が成功した事で、まっすぐ前進している。つまり、C地点まで後退しても、いずれ追いつかれてしまう。  だから、この森を迂回(うかい)するしかないんだ。視界も足場(あしば)も最悪だけど、それは敵も同じ。朝日が昇るまで、残り二時間。今から行けば、ギリギリB地点に辿り着ける」
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