星の送り人

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「まもなく尽き果てる命だ。それなら最後くらい、願いを叶えてやるために努力しなさい」  そう言い捨てて父は再び歩き出す。セイラは俯いてその場に立ち尽くしていたが、しばらくするとまた、黙って父の後を追っていった。家路を辿る間、二人の靴が土を踏む音だけが夜の静けさに響いていた。
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