星の送り人

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 家の前に着くと、そこには薪で火焚き場が組まれていた。父は火打ち石を叩き、おが屑に火種を生み出して、それを薪の中に投げ入れる。火はあっという間に大きくなって、その燭光を闇に落とした。紅の火の粉がパチパチと弾けて、空の色に吸収されていく。 「少し温まってから寝なさい」  焚き火の傍に腰掛けながら、父が言う。セイラは黙ってその隣に座り、両手を火に翳した。しばらく二人は言葉を交わすことなく、目の前の炎を見つめていた。揺らめくその光は、星のそれとは違って、時折激しく獣の咆哮のように虚空に立ち上る。ごうごうと燃え盛る炎の音。ゆるやかに吹き抜ける風の音。細やかな音たちが沈黙を満たしていく。
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