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「色々教えてくれてありがとうね」
「いえいえ。ぜひおじいさまと一緒にスタジアムに遊びにきて下さいね」
「うん。じいさんの腰の調子がよかったら応援に行くよ」
宇都宮駅前のバス乗り場。その乗り場の3番目のところで、俺はおばあと別れた。
俺は駅の反対側に用があるので、ロータリーから階段を上がっていき、おばあはビクトリーズスタジアム方面に向かってゆっくりと歩き出した。
なかなかエネルギーに満ち溢れたおばあだったな。
俺はでっかい欠伸をしながら宇都宮駅の構内を歩き、そのまま反対側へ。
みのりんの証言を頼りに、占いの館を探した。
すぐに見つかった。すぐ目の前。自転車置き場の横にある雑居ビルの2階。暗いカーテンがかかっている窓に、占います。と書かれているのを発見した。
俺は早速その雑居ビルに足を踏み入れた。
きれいに掃き掃除された形跡のあるコンクリートの階段を上っていく。そして2階のフロアに入るドアの前に到着したのだが、足元に何かの紙のようなものが落ちていた。
それはそれを拾い上げながら、占いの館へと足を踏み入れた。
ナメられちゃいかん。占い師が相手とはいえ、主導権を握らせるわけにはいかないと、俺はとりあえず声を張った。
「たのもー!!!」
そう叫んだ瞬間、部屋の奥にある暗幕が動き、そこから人が現れた。
「ようこそ、占いの館へ。迷える子羊よ。まずはその祭壇に占い前の祈りを捧げなさい」
祭壇に祈り?
そう言われて見渡したそこにはおもちゃのろうそくが何本も立てられていて、ネイティブ柄の布が掛けられている祭壇。もとい、簡素な券売機が設置されていた。
30分2000円。
1000円札のみ受付出来ます。両替をご希望の方はお気軽にお声掛け下さいと、丁寧に書かれている。
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