ぼやきたくなる時もある

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その後、おかあちゃんの胆石は一月に1度くらい癇癪を起こしながらも、何とか薬で誤魔化して迎えた春。 コロナ旋風と共に旦那が8年ぶりに地元勤務になりました。 もうね、8年ぶりの旦那の居る生活ですよ。 一言で言えば面倒くさいんです。 だってね、家の旦那はおかあちゃんからしてみれば長男なんです。 愚息Sにしっぽのある息子シュリのツー坊っちゃんズが、旦那も入れてスリー坊っちゃんズになったんです。 手が掛かって仕方がない。 その上、Sはコロナで休校だったわけで家に居る。 受験生だと言うのに、相も変わらず涅槃仏。 おかあちゃんの癒しはシュリだけです。 そんな生活を始めて一月。 数日前より様子のおかしかった旦那が、会社を昼で早退して帰って来たんです。 「ダルくてしかたない」 勿論、一番にコロナを疑いましたよ。 掛かり付け医の午後の診療時間迄、旦那を隔離して家中の消毒に勤しむおかあちゃん。 自分も感染していたら? Sはシュリは? 何て嫌な考えが頭を過り、背筋が寒くなります。 で、数時間後。 「なぁ、風邪とかじゃない気がする」 のっそりと冬眠明けの熊のように出て来た旦那T。 症状を聞き、最近のTの様子を思いお越し、頭に浮かんだ事。 「取り敢えず、医者に行って内科的なものじゃない事を確かめて来て」 旦那を病院に送り出し、パソコンの前に座って検索です。 そう、探すは心療内科。 この所の顔色の悪さ、表情の無さ、元々少ない口数が更に少なくなって居る事。 朝になると極端に無くなる食欲。 体調不良でなければ、心の不調しか考えられない。 106ac43e-1dfe-400f-ba62-7596761c7739 我が家の末っ子 シュリ
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