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「それが、皆沢先輩ってことですか!」
「あ、あぁ。そうだ……」
「いやぁ、皆沢先輩も結構強引ですね!」
「そ、そうだな……」
かつて俺を強引に部室に連れ込み、すぐ終わると言っておきながら、結局その日は下校時間まで帰してくれなかった皆沢先輩にも驚かされたが、俺の目の前で自分の彼女と親しくした話を聞かされながら興奮している立川にもかつての彼女のように驚かされた。
「それで、いつ告白したんですか?」
「はっ? なんでそんなこと──」
「いいじゃないですか。減るもんじゃないんですから」
「減るもんじゃないって、そう言う話じゃないだろ……」
立川の言動には驚かされてばかりだった。しかしながら、すっかり写真の整理は停滞してしまい、話出した俺自身。今になって皆沢先輩への想いが溢れて来て、止めることが難しかった。
いっそのこと、ここで全て立川にぶちまけて、今まで以上に皆沢先輩のことを大切にくれたらいいやなどと思いながら、なぜか目を光らせてこちらを見ていた立川に、あの日のことを語った。
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