優花side

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そして、三カ月後。 あんなに顔中に広がっていたニキビはキレイになくなり、自分でも驚くほどのつるんとした肌を手に入れた。 「やったぁぁぁ!」 これで、ようやく箕島さんに話しかける勇気がもてるかもしれない。 「かもしれない」って辺りが、どうも弱気だけど。 今日の飲み会で、ちょっと頑張ってみよう! そうは思ったものの、隣に座る勇気もなく (というか箕島さんが人気過ぎて、隣は可愛い女子がだいたい陣取っている) 飲み会は終盤を迎えていた。 ヤバイ。 これじゃ、いつもと変わらない……。 その時、箕島さんがトイレに立った。 さらに、可愛い子に囲まれた箕島さんの席を狙って、同期の慎也がその席を乗っ取った。 チャンスかもしれない! 優花は、少しだけ右に詰めて、自分の左にスペースを開けた。 ここに座ってくれないかな……? 優花の思惑通り、席を失った隼人は、優花の横のスペースにストンと座った。 うわあああ!来た!来たよ、本当に!
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