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 今度はこっちが混乱する番だ。なにこれ。どういうこと。でも、それって、ひょっとして。 「あの……、あなた、ひょっとして……、病気……っていうか、いや、その、病気じゃない、のかな、その、なんていうのか、あの・・男性機能が、っていう、あの……」 「え……? あ、ああ……。違う、と思う……」 「思う……」  つまり、現場確認したわけではない、今はまだ、ってこと? ということは、これは、良い知らせ? え? いいことなの? 「そうだよ。だって、ははっ、僕はそんなことしないから。君を悲しませるようなこと、そんなこと、するわけないから、だから、ふふっ、わからないじゃないか。だから、たぶん違うと思う、って」  笑った? 今、笑った? 笑うとこなの、ここ? 「じゃあ、わたしは?」 「え?」 「あなたは、わたしじゃもうだめで、ほかの人とも、その、してなくって、まあ、今はまだってことかもしれないけど、まあ、してなくって、それで、その、身体に何か問題があるわけじゃないって、そう思ってて、それで、今のままでいいと思ってて、でも……、でも、じゃあわたしは? わたしが、もしも……、もしも、の話よ、もしわたしが我慢できなくなって、その、つまり、女にも性欲はあるわけだから、もしもわたしが、どうしてもしたい、って、そう思った時は、その時は、あなたじゃなくて、誰かほかの人と……」 「だめだよ」 「へ?」 「だめだって。それはだめだ。そ、そんなの、だめに決まってるじゃないか。今、言ったろ? 僕は君を悲しませるようなことはしたくないって。それは、僕がほかの女性とセックスしたら君が悲しむだろうと思うから、だからしないんだ。したいとも思わないし。君にだってわかるだろ? それを、君が誰かほかの男とだなんて、それは、そんなの……、そんなの絶対にだめだ」
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