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「大丈夫そうやらーな」
部屋の襖が開いて、未だに方言を使う婆さんが入ってきた。私は布団から出て、畳の上に胡座をかく。
「あ、はつめさん。おかげさまで元気になりましたよー。亜留さんにもありがとうと伝えておいてください。」
婆さんは天衣に笑って頷いたのに、アタシを見て少し嫌そうな顔をした。なんだよ、アタシになんかあんのか。
「そっちのお嬢さんになんか憑いとんが見りた。誰かいんだじゃろ」
この婆さん、お見通しか!?アタシが正直にクラスメイトが次々と死んでいったことを話すと、婆さんはさらに睨んできた。
「おまはん、まっと大事なことあるやら。あんたんたぁ何したん、答えれ!」
方言で怒られると迫力がある。めんどくせぇけど、どうせ皆死んだんだ。いいだろ。
アタシが暁がイジメられてたことを白状すると婆さんは溜め息を吐いてその場に正座した。説教かよ。
「そりゃあその暁ゆー子の仕業やろう」
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