#01俺、平坂廉。

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「廉、何してんの」 廉は呼ばれて振り返った。 (こいつは俺の唯一の友達である阿久津和馬。) (和馬とは、幼稚園の頃から一緒だから仲がいい。) (和馬もなかなかのイケメンである。俺には、及ばないが・・・) (なぜ、唯一かって、そう、俺はコミュ障なのである。) (話せるのは、家族、和馬、和馬の家族のみ!) (誰かと話すと緊張してうまく声が出ないのだ。) (モテない原因もコミュ障であると我ながら自覚している。) 「モテない自分に悶えてた」廉はそう答えた。 「またか、お前いつもだよなっ!」和馬は言った。 「何が悪い....よしっ、今日こそは必ず誰かと話してみせるっ!」 「ふ〜ん」 和馬はスマホを触りながら話を流した。 「お前ずっと何してんだ」ふと廉は訪ねた。 「LINE」 「誰とだよ」 「彼女」和馬はさりげなく答えた。 「ふーん、、、、ってえっ!?」 「いつからだっ?」 「昨日」 「嘘だよねっ、嘘って言ってくれよ」 廉は涙目になりながら、ひざまずいて和馬を見上げた。 「あ、やべ、口が滑った」少し焦る和馬。 「仲間だと思ってたのにっ、くぅ〜」 「もう和馬なんか知らな〜い」 泣きながら走って先に廉は学校に向かった。 「待てよっ、廉! あ〜、ああなった廉めんどくさいんだよなー」 追いかける和馬。
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