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今を生きる
今日は地球最後の日だ
何もできない
ただ無気力に過ごしていた
どうやら日本時間の午後11時に隕石が衝突するらしい
テレビをつけても隕石のことばかり、町からは悲鳴が聞こえている
まず第一に今から数時間以内に死ぬといわれても実感がわかない
そしてメッセージの通知も何もない
スマホで音楽を聴こうとしたとき一通の電話が来ていた
すぐに電話をかけなおした
「今何やってる?」
電話を掛けなおしたら当然言われた、少し冗談を織り交ぜてみた
「町で銀行強盗してるって言ったら笑う?」
少し間があいた後「笑えないよ」と一言だけ返された
「地球終わるってほんとかなぁ?」
「ほんとなんじゃないか?テレビでもどこでもその話題で持ちきりだし」
彼女は笑いながら
「なんか地球終わるって面白い言葉だよね、こんな言葉つかう人もういないよね」
また少しの間があいた
「それより何か用があったんじゃないか?」
「うん!一つやってみたいことがあってさ」
「なにそれ、疲れることはやりたくないよ」
「わかってるよ」
そこで通話は切れてしまった
今から私の家に来て!
メッセージにはそう書いてあるだけだった
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