黄泉の世界への晩餐

ご注文

いらっしゃいませ。テーブルにご注文の品をお持ちする。テーブルの上に置いた品にマスタードとケチャップを、パンに挟まったウインナーに山ほどかける。お客様が品を口に運ぶと、口の周りには黄色と赤色たっぷりの液体が残る。もっともっと口の周りに多くの黄色と赤色を増やしたいお客様の様子に、お客様の手にある品にマスタードとケチャップを更に大量に絞り出しぶっ掛ける。もう止まらない。ウインナーにだけではなく、ウインナーを包むパンやパンを持つ手にまで、マスタードとケチャップがどっぷりと掛かっていく。マスタードとケチャップを使い過ぎてボトル内の分が無くなれば、次のボトルを追加で持ってきてかけ続けるものだから部屋の中は黄色と赤色の液体が飛び散る。赤色と黄色の液体は床に溜まり始め、足首から膝、膝から腰位の高さまであっと言う間に溜まった。僕は部屋の外に素早く出て、ドアの鍵を掛ける。上の階に移動して、先程の部屋に付いている天窓から赤色と黄色の液体を追加する。お客様が見えなくなるまで追加、何も動きが無くなるまで追加する。