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久々に入るお兄ちゃんの部屋を見渡すと来客用のソファーに座ったヒーロースーツを着たおっさんと青いボールが目に入った。
……てか、なにこれ。
何かの見間違いかと思って思わず、扉を閉めた。
もしかしたら、あの一瞬だけお兄ちゃんの部屋によく似た別の次元につながったに違いない。
そう思ってもう一度、扉を開けてみたけど残念ながらソファーにはぴちぴちのヒーロースーツに赤いヘルメットを装備したおっさんとお菓子を食い漁る青いボールが変わらず座っている。
おっさんは私を見ると元気よく「やあ!君が新しいヒーローのメンバーだね!」などとよくわからないことを言い出してきた。
青いボール……てか、そもそもコレは生き物なのかもよく分からないけど……それに至っては私の存在に気付いているのかいないのかお菓子をモリモリと食べているし。
このよくわからない状況に呼び出した張本人のお兄ちゃんを睨みつけるが、ただニコニコと笑っているだけ。
「お兄ちゃん……この人たち……。」
「桃、詳しい話は座ってはなそうか。」
お兄ちゃんは私の言葉を遮ると背中を押してむりやり二人……一人と一球?の前に連れてこられた。
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