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刀剣話~福岡一文字編~
“福岡”と聞いたら多くの人が九州の福岡県を思い浮かべるだろうが、我が岡山県には福岡という地名の場所がある。
福岡県の地名である福岡は岡山県の福岡に因まれているという説があるというのはどれだけ有名なのだろうか?
そもそも岡山県民でさえ自分の県に福岡だなんて地名があるのを圧倒的に知らない。
そしてこの岡山県の福岡で興った日本刀刀工の一派を“福岡一文字”という。
岡山県は日本刀で有名。
日本刀の作風を5つにグループ分けしたものを五箇伝 という。
山城伝
大和伝
相模伝
美濃伝
備前伝
上から、京都、奈良、神奈川、岐阜、岡山のことを示し、これらの地域を中心として日本刀の基礎が作られて栄えていったとされている。
岡山! 岡山あるぞ!
とにかく、岡山は日本刀の名産地!
長船の刀とか聞いたことない?? 長船は岡山の地名。福岡は“長船町福岡”が正しい。
そんな刀剣県である岡山だが……恥ずかしながら国宝級の刀剣を長らく持っていなかったのだ!!
売るばっかりじゃなくて自分の所にも残しておけよ!!
福岡一文字の刀に“山鳥毛”という国宝の刀がある。読み方は“さんちょうもう”または“やまとりげ”と諸説あり!
山鳥毛はあだ名みたいなもので、正式名称は“国宝・無銘一文字”。名前が沢山あってややこしいんじゃい!
あの上杉謙信が愛蔵されたとする刀で、刃文が山鳥の羽毛に似ている。ちょっと山鳥の羽毛ってのがあおじにはよく分からんが。それで山鳥毛というあだ名がついたらしい。
この山鳥毛、コロナが流行る少し前位に岡山県瀬戸内市がやっとこさ購入をしたみたいでそこまで至るには長い道のりがあった。
山鳥毛、長らく岡山県立博物館にあるにはあったが、寄託された個人持ちの刀。
個人持ちということで目をつけたのが、上杉謙信のゆかりの地である新潟県のとある市。山鳥毛を買い取ると言うのだが、まぁ色々とあっておじゃんに。これを受けて岡山の方でも「文化財の県外流出を防いだ方がいいんじゃね?」みたいな空気になってた。
すると、刀の所有者が瀬戸内市(長船がある市)に購入を持ちかける。瀬戸内市はその気になったが費用は諸々含めて5億1309万円(最初は6億だった)。
そんな金がどこにある? ねーよ! 市民だって無駄なことに金を使うなコノヤロー状態。……なので、流行りのクラウドファンディングだ!
紆余曲折あったがクラウドファンディングで目標額を超えるお金を集めることに成功。こうして岡山に国宝が!
あくまで市が買ったので、県として持っているわけじゃないのだが、同じ岡山だしね! 岡山万歳!
ちなみにこのクラウドファンディング、めちゃ難航してましたが、とうらぶで山鳥毛というキャラクターが実装した途端に──言わなくても分かるだろ? 刀剣女子の恐ろしさ。
わたしは瀬戸内市が購入前に一度だけ山鳥毛を見ました。本当に刃文がふわふわ~って感じで、無知識でもすげぇとなった。まぢ羽毛。相変わらず感想が雑。
まぁでもその時はとうらぶで山鳥毛実装前だったので「ま、購入出来たらいいね」位でしたが、ゲームに実装された山鳥毛があおじのどちゃくそ好みだったので、「頑張れ瀬戸内市!うちは金ださんけど!」になるよね~。
“これで岡山でもとうらぶコラボしてくれるぞ♪”とか思ったのだが、保管される場所が“備前長船刀剣博物館”。
ここは交通の便が悪く、駐車場もあんまりない。あおじが山鳥毛を見た時もここだったんだが、平日の午後でも人数多くて駐車場は満車。最大で1時間半待ちだったとか(待ってる間、全然知らないじいちゃんに話かけられた)。……これは、瀬戸内市はなんとかしねーと誰も見にこねーぜ。それを含めての5億1309万円だったと願いたい。
しかし、刀剣にわかファンとして国宝の刀が自分の県にあるのは何とも喜ばしいことだ。
おわり!
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