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第一話
「いやあ本当に、ハア…、久々に理想の青年とめぐり会えたと思っているよ。うちの病院に面接に来た時からビビッときて即採用したあの時の自分に感謝だな…ッフウ。最初は目の保養にってだけで下心はなかったんだけど、まああわよくばとは思ってたけどね…ハア。身体の相性も最高だし、多分今度こそ上手くいくと思うんだ…ック…」
「…あのさあ、イくか喋るかどちらかにしてくれる?あんた40代になって遅漏になったんじゃない?」
「な!失礼にも程があるぞ!お前が誘ってきたから、断るのは悪いと思ってワザワザ来てやったのに」
「相手間違えた、ちょっと一回やめよう、疲れた」
「ダメだ、俺はもう直ぐイけるぞ」
「いいよもう、無理に来なくていいって言ったじゃん、恋人のところに帰りなよ」
「いいから黙って抱かれてろ!慎司…」
相変わらず無神経な桐島の言動に萎えかけていたけど、本名を甘く低い声で囁かれた途端胸が高鳴って、俺は思わずその広い背中にしがみついてしまう。
「その気になったみたいだな」
「ッ…」
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