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「そんで、えーっと林だっけ。お前まだ戻んないの?」
名前、知ってくれてるのか。
「あ…実は、今日、流星群の日で。ペルセウス流星群、知ってます?」
それが見たくて、と空を見上げる。少し雲はかかってるけど、既に2つ、流れたんですよ、と告げる。
「え?まじで?俺、流れ星見たことないかも」
「ペルセウス流星群は大きい流星群だし、今日はたくさん流れるはずです」
今日、ちょうど極大日っていう日なんです、私、星が好きなんです。
少し興奮気味に語ってから、急に恥ずかしくなる。
「そうやってみんなと話せばいいのに」
笑いながら空を見上げる阿部さんを、盗み見る。
あ、髪の色素、ちょっと薄い。
「阿部さんは、明日仕事ですか?」
初めて話すのに、個人的なこと、聞いてもいいのかな。
「いや、土日は休みだし特に予定もないから、華の金曜日なのにココ顔出したんだよ」
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