にほめ。

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「今日一日見てたけど、同期と話しててもなんとなく笑顔が固いし。自分から話題に加わらないし、先輩から話しかけられてびくびくしてた気がした」 クックッと笑いをかみしめながらそう言われ、恥ずかしくて膝に顔を埋める。 「見られてたんですか…」 この学科は所属が1学年250人を超える。笑顔はキープできるので顔見知り程度の子はできても、友達と呼べる子はいなかった。 ゼミ自体は週1回あるので、8月に入った今、すでに何度も顔を合わせている。それでも踏み込んだ会話ができなくて、初めての合宿も楽しめず疲れてしまったのだ。 阿部さんがこちらを見ている気配がする。 「なんというか、どこまで会話に加わっていいのかわからなくて。触れてほしくないところに触れて、嫌がられたらヤダなって。…ただの人見知りです」 そう答えて、顔を上げた。このままだと失礼かな、と。 「なるほどな、お前はそんなこと考えてるからなじめないんだよ」 見上げると、少し優しげな目が私を見ていた。
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