プロローグ 相棒と自警団とPart2

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プロローグ 相棒と自警団とPart2

なんとか一通りのアーマーが完成し友梨の作業を手伝っていた頃、副団長がやってきた 副団長「龍君、ここにいたのか。お、完成したのかそのアーマー」 龍「ええ、まぁ、ですがこれを支給するにはまだまだ実証不足です。」 副団長「大丈夫分かっているから充分実証してからで生産しよう。君の友人からの支援はどう言う方向に向かっている?」 龍「ええ、友人というか相棒なんですけど、使者二人が来ます」 副団長「使者?遣唐使みたいな感じか?」 龍「二人とも完全武装してくると思います」 副団長「それでその使者はここに来るのか?」 龍「いいえ、ここでは無く相棒の自宅を指定してきました。」 副団長「我々自警団もその使者にコンタクトを取ってみたいのだが、もう一度電話出来るか?」 龍「電話してみますね。」 副団長「頼む」 俺は幸一兄さんに電話をした 幸一「どうした?また物乞いか?」 龍「幸兄、変わって欲しい人がいるんだけどさ」 幸一「大方、お前が居るコミュニティの長か?」 龍「うん、そんな感じ」 幸一「ふーん」 副団長「今、変わったコミュニティチーム「ダイバーズ」の善岡と言う者だ、貴方が高杉君の友人で間違い無いかな?」 幸一「いかにも」 善岡「貴方は高杉君を通じて支援をすると言ってくれたならどうして使者を寄越すのだ?貴方が直々に来てくれれば良いではないか。」 幸一「それが人に物を頼む時の言葉か?素人供の寄せ集め部隊になんも期待はしていないが龍がそこに身を寄せているなら話は別だ。身内だからな」 善岡「我々の支援は?」 幸一「高杉の支援はするがアンタらの支援は考慮していない、だがアンタらの自警団がどの程度の物か使者二人に見てもらってからでも遅くはないだろう。違うか?」 善岡「...」 幸一「個人レベルの支援は簡単だ。だが団体レベルになると秘密裏にコトを運ばないといけないということなんだ。分かるよな?」 善岡「...」 幸一「水、衣服、食料は支援してやるが武器弾薬装備は粗悪品を送る」 善岡「なぜ粗悪品なんだ」 幸一「分からないのか?まだそっちは政府が機能しているんだよ」 善岡「機能していなければどうなる?」 幸一「機能していなければ、こちらも心良く支援してやる。だが変な気は起こすなよー。二人の使者がそこに来たらモニターコールしてやるから辛抱強く待っていろ。面白い事業を思い付いたぜ。この事は団長に話せよ。」 善岡「それは勿論の事」 幸一「よろしい、だがもし高杉から武器や防具装備を没収したらお前たちの自警団には一切支援はしないからな、覚悟するんだな。」 プッ 善岡「悪魔みたいな奴だな」 龍「どうでした?」 善岡「一応この会談は団長に報告して置く」 そう言うと副団長はスマホを返してくれた。 あんな不機嫌な副団長を見たのはあの拓哉達に手を焼いて時以来だろうか。 電話会談も終わったので作業に戻っていたら亜由が補給班の人と口論していた。 俺はその口論を見て走り出していた。 亜由「だから!龍お兄ちゃんが必要だからって言っているでしょ!」 補給班A「高杉さんがそんな事言う訳無いだろうが!また悪戯する気なんだろうが!」 龍「二人ともどうしたんですか?」 亜由「お兄ちゃん!このおじさんが分かってくれないのー」 半泣きの亜由が駆け寄って来た。 補給班A「この悪ガキ供が講習で使う黒板を移動させているもんだから注意していたんですよ。」 龍「亜由ー、講習会で使う物はダメだよ。」 亜由「だってこれしか無かったんだもん」 龍「そうか、分かったよ。吉田さん、他の黒板はありませんか?」 補給班A「え、本当に黒板が必要なんですか?」 龍「ええ、講習会に出れるのは17〜20歳以上の方がですよね」 補給班A「そういう決まりですから」 龍「前々から知っていれば二度三度の復習になります。スカベンジャーの常識や感染者の基礎知識、武器の手入れなどを教えるつもりです。」 補給班A「それはルール違反ですよ」 龍「何もする事ない子供達を羽交い締め合ってなんてもっと許せません。子供達のやる気と精神を崩しても良い事はありません。子供達は未来の将来の人材です。」 補給班A「...」 龍「ただでさえここは不労者が多いではありませんか?あの人達にはなんも仕事を与えないことに違和感を持ってます。」 補給班A「あの人達は、人事部の方々が再三仕事を与えても定着しなかった者たちです。」 龍「だからと言って放置して良いとは思えません。脅すなりして動かしていかないとここは回りませんよ?」 補給班A「...」 龍「分かりました。出ていきます。」 補給班A「え?どうして出て行くことに?」 龍「子供の可能性を破壊し不労者達は半場放置、何かと良かれと行動する度にルール違反。そんな違和感ありまくりなコミュニティーなんていたくないですよ。」 俺は亜由達を連れて部屋に戻って行った。 亜由「お兄ちゃんはここから出て行くの?」 龍「ああ」 亜由「私、お兄ちゃんと一生付いていくって決めたの!」 龍「そう、なら一丁前になって貰わないとね」 俺は亜由の頭を撫でた 亜由「えへへ」(о´∀`о) 美穂「私もお兄ちゃんと」 乃亜「私も私も!」 龍「そうだな、みんな出て行くか」 部屋に戻るとそこに待っていたのは友梨と善岡さんだった。 友梨「ごめんなさい、副団長。龍が勝手なことを」 善岡「君が謝っても困るんだが...あ、高杉君」 龍「私を止めても無駄ですよ」 友梨「龍、どうしたのよ」 龍「みんながみんな責任を持っている訳でも無く八つ当たりを子供にしているコミュニティーをうんざりしちゃってさ」 善岡「それは一部のどうしようもない奴だけであって」 龍「そのどうしようもない人を放置していると子供達にとって悪影響しかないと言っているんです。」 善岡「それはそうかもしれないが」 龍「副団長はそうなるだろうと分かっていても子供達の立場になって一度も考えなかったんですね。」 友梨「今は子供達の事を考えることよりもこれからのことでしょ?」 龍「友梨までか?これからの事がこの子達だとどうして理解しない!...分かったよ、友梨は付いて来ないで」 友梨「え!」 龍「俺の肩を持たずこの人の肩を持ったつまり友梨はもう俺の知っている友梨ではないって事だね。副団長、私が預けた全ての武器を返して貰いますよ。」 善岡「それは駄目だ」 龍「分かりました。また来るときに今度は力付くで返して貰います。あのアーマーは上げます」 俺は部屋に入りX-01LAを装着して外に出たカムフラージュ迷彩無しで 善岡「なんだねそれは、それをずっと隠していたのかね!」 龍「貴方には関係ない話だ」 善岡「そんな高性能なアーマーがこんな近くにあったなんて、これは没収する」 龍「やっぱり貴方といい団長といい只の空き巣程度ですよね。触らないで火傷しますよ」 俺は亜由達の部屋を訪問していく。彼女達の荷造りを見守ることにした。 最初に入った部屋は乃亜の部屋だったが荷造りせずに終了した。自分の物は何も無いと言う 俺が彼女達を見守っている中副団長は自分達の事しか考えていなかった。 善岡「君が出て行く事はとても残念で不甲斐ないが、あの件はどうなったのだ?」 龍「あの件?」 善岡「幸一と言う輩からの支援の話だ」 龍「私が中継になる話でしたね。私がここから出て行くんですから白紙です。当たり前じゃないですか?」 善岡「...」 龍「もう、私に関わらないで貰えます?」 善岡「ブツブツ」 龍「友梨もここまで長く付き合ってくれてありがとうね」 友梨「龍、明日まで待ってくれない?」 龍「俺はもうここに1秒たりとも居たくないんだけど」 友梨「明日辺りに田中兄妹が帰ってくるんだからあの兄妹にも龍が離脱することを話さなきゃ駄目だよ!」 龍「了解したよ、でもここじゃなくて、向かい側のお家で良いよね?」 俺はそう言って向かい側のモダンな家を一時的なセーフハウスにした。 亜由達に竹刀や鉄棒などを持たせて俺は屋内をクリアリングして行く幸にも何事もなく終了しひと段落ついたところで、幸兄にその後を報告した。 ■善岡 学(男性/35歳) コミュニティ自警団「ダイバーズ」の副団長 冷静沈着で腹黒冷徹、頭に血が昇ると暴力に走ることも、龍が離脱した後、何処からか感染者の集団に襲われダイバーズは壊滅し彼は第二段階感染者「クリッカー」となる
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