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ふと、佐藤の話を聞き寧々は保育園の教室で
横になり昔の嫌な思い出を振り返る。
3年前…
この人以外いないって思ってた彼がいて
どこからどう見ても両思いで
付き合って、色々あって別れちゃった。
思い出すと辛いなぁ
まぁそんなことも忘れかけてて
今はほぼ男の影もない
家に帰ってすぐに出勤って感じで
全然出会いだってない。
ゆっくりと起き上がり
帰りの準備をするため、ロッカーに向かう。
沢城寧々はこの保育園で美人で子供にも大人気。
家族やスタッフからも仕事ができ信頼されている。
特に性格が変わっているわけでもなく、やさしい。
恋愛に関してはできないというか、恋愛に対して
心を痛めた過去があり、
しまいには浮気をされ、その男から
『顔がかわいいからつきあってあげただけ。』
といわれ、唯一結婚してもいいって思ってた相手に振られた過去が彼女にダメージを与えている。
ふと過去の彼を思いだし、嫌気がさした。
この保育園はロッカーで指定の運動着に着替える決まりがあり狭めの女子ロッカーで私服に着替える。
寧々はタイトな膝下丈のスカートに半袖Tシャツに着替え、本日は園長が居ないため代わりに戸締りをして外に出る。
久しぶりに今度の休みに小説でも読もうかと
近所の書店に寄って帰宅することを思いつく。
「なんか、きゅん!ってなるよーな、いいのないかなぁ」
そんなことを思いながら駅に向かって歩く。
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