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「ふむ、これはこれは……大変申し訳なかったね。にしてもよかったよ、君が中々来ないのと愛染が出勤してこないことから様子を見に来てみて」
「いやホンマ助かりました……」
電話かけて1秒ですっ飛んできてくれた人は、目の前で爽やかな笑顔を浮かべていた。僕はお礼を言うものの、足は恐怖でガックガクや。
「邪魔するなぁ!」と暴走し始めた愛染さんを鋭い手刀一発で気絶させたんを僕は見逃さへんかったぞ。
この人絶対に敵に回したらあかんやつや。
ついでに金的も蹴り上げてるように見えてたから愛染さんの口から泡っぽいのが見えるんはきっと気のせいやないぞこれ。
「また何かあったらいつでも頼ってくれ。それじゃあジムで待ってるからね。コイツは締め上げておくから安心して来なさい」
「ありがとう……ございます」
「うん、いいよいいよ。……でも」
賀泰さんは、ふわりと、微笑んだ。
「そのドレス、似合うと思うな。まぁもし着てほしい場所を言うなれば……」
”僕の隣だけど”
爽やかな言葉を残して、去っていく細マッチョな背中。
僕は、呆然とそれを見送った。
……え? 何? どゆこと?
あのジム、変態の集まりなん?
……うそぉん
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