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「あぁぁぁ……可愛い……」
人形のうなじ部分に顔を埋めると惹音きゅんの甘い香りがした気がした。
頭の中で「ちょっとやめてくださいよ」と頬を染めて離れようとする可愛いあの子が浮かんだ。ああ可愛いね。できれば直接君の首筋に鼻をこすりつけてずっとすりすりしていたいよ。
「にゃお……んきゅん……」
人形の顔をなでなでする。私のムキムキの手であっという間に覆えてしまう小さな顔。実物の顔もいとも簡単に覆えてしまえそうだな、小さかったしな。
柔らかいかなぷにっとしてるかなああそういえば睫毛がとても長かったな鼻筋がとても綺麗だったな笑った時のあの頬をずっとなでなでしていたいなあぁ惹音きゅん惹音きゅん私の惹音きゅん。
「……おやすみ……一緒に寝ようね……毎晩ずぅっと一緒に……」
人形を胸元に抱きしめて、私は布団に横になる。
ふわふわの猫毛に口づけを落として幸せに浸る。
「ああ、愛してる……愛してるよ……惹音きゅん……」
ぜひ
夢で逢おうではないか
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