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「愛し合っているのですか?」
「勿論! ツンデレ故に中々触れないがな」
「触れ……ん?」
「愛を叫んだら警察を呼ばれたり、抱き着こうとしたらタオルを投げつけられたり――まだまだあるぞ! な!? 私の惹音きゅんは可愛いだろう!」
暫しの、沈黙が花屋を包んだ。
何故しーんとするのだろう?
ああなるほどあれか、私の愛されっぷりに度肝を抜かれたんだな!
有無、そうに違いない!
「……お客様に、ぴったりの花がございます」
目の前の店員が徐に口を開くと、奥に引っ込み、すぐにピンク色の可愛らしい花たちが所せましと詰められた手のひらサイズの花束を持って出てきた。
「こちらでございます。ハナミズキです」
「おお、綺麗ではないか! この可愛らしい色こそ惹音きゅんにぴったり! 是非ともお願いしよう!」
「毎度、ありがとうございます」
なんと、すぐ持ってきてくれるとはよい店員ではないか!
他の店員が俯いて震えているが、きっと私と惹音きゅんの未来を応援するためのバンザーイ☆をこらえているんだな!
いいんだぞ! 盛大に祝ってくれてかまわん!!!
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※ハナミズキの花言葉
→私の想いを受け止めてください
一方通行の愛にぴったり☆
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