買い物2

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 黙ってたら普通にドキドキするぐらい可愛いのにふざけ倒す勢いで喋りおるから可愛いのかの欠片もあらへん。  ちょっとは気分を味わえると思ったのに。台無しやこの野郎。 「ちょっとー。惹音(にゃおん)たんもちゃんと彼氏役してよね~。証拠撮らないといけないんでしょ」  証拠写真、というものを取るためにプリクラとかいう箱に入ったというものの。  幸せの欠片もないただの友人でもなさそうなつまらない顔をした僕が画面にいくつも映し出されていた。 「これじゃあ疑われておしまいだぜ? ちゃんとラブラブ写真撮らねぇと今度こそお前ホテルに連れ込まれるんじゃね?」 「怖いこと言うなや冗談でもやめてくれ」  完全に否定できひんところがまた怖すぎる。  僕のためや。僕の安心安全の未来の為や。意を決した僕は先ほどから光が発射されるレンズ方向に目を向けて、傑の肩をぐっと引き寄せた。 「もっと、寄って」  滅茶苦茶くっついた写真をとれば完璧やろ。  そう思ってくっついただけやけど、出来上がった写真は中々サマになっていた。  これは恋人っぽいんちゃう?  なんか傑の頬もいい感じに赤らんでるからめっちゃええ感じ。
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