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ジム2
無理や。逃げるため鍛えよう。
あの筋肉に今度捕まったら多分逃げられへん。
いや……たぶんやない。ぜっったい無理やろな。
とって食われるオチしか見えへんぞ。
やばいな、寒気してきたぞマジで。
そういや近所にジムあったな……確か新しくできたやつ。
母さんも『ちょっと鍛えたら?』とかゆうてたし、入ってみるか。
ジムに入ってみると中はめっちゃ綺麗やった。
歩いて5分の場所ってのはええよな。
「未成年でも入れるプランはこちらです。月1000円で施設内の未成年用ルームにある機械をご使用できます。新規様はこちらの契約書にご記入頂ければ月500円でご加入できます」
安い。
契約内容は『1年以内に退会となれば一般料金一年分となる約10万円相当の違約金発生』てだけやし、一年間続ければ500円でいけるならええやろ。
「契約します」
こんだけ安かったら自分の小遣いで行けるし手軽や。
紙に住所本名電話番号を記入して、契約完了の紙を受け取った。
こういう紙受け取ると、なんや大人になった気がして嬉しいなぁ。
そう思って、歩いている時やった。
「一生大事にするよ……」
喜びで浮上する心が一気に氷点下どころか極寒地獄に落とされる気分やった。
声の方を見たら、アイツがおった。
「……はぁ? ……はぁ!? なんで? なんでおるんやぁああああ!?」
言ってから、気づいた。
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