SadoのSM小説 調教師集団 その四 堅実な現代女性が堕ちる

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 所持金が少ない。ここでそれを払ってしまえばいくら日払いが有っても行き詰まる。  「あんた大丈夫。足りなきゃ俺立て替えて北嶋社長に請求するよ」  「でもそれじゃ」  「心配いらないよ。北嶋社長分割で納得してくれるよ。今までダメなんて言った事ないから」  「えー。・・・」  「心配要らないって。あんた北嶋社長に拾われた様なものだよ。面倒見てもらって大丈夫だよ。でなきゃ普通はこの形はないよ」  「申し訳ありません」  「駄目だったら。俺に分割で返して貰ってもいいから。駄目と言う事はこれまでも無かったけどね」  「申し訳ございません。大変ありがとうございます」  プロパンガス代が二か月弱で三万少々。修繕費の不足分が敷金を差し引いても五万。今の松尾由美には痛い金額であった。既に所持金は三万少々であった。  この場は丁寧に謝って逃れる。しかし先に来る不安を感じ取れないわけではなかった。  引っ越し荷物を女性スタッフが丁寧に梱包する。だが内容や志向性を逐一チェックしている。  下層階のワンDKと雖も今までに比べて建物そのものの質が良い。
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