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「このような波の動きをカプス・カタストロフ曲線といい、安定解が突如、別の結果にジャンプしている状態となっています。この大きな波の変化が起こると構造破壊力学が働いて、予想外の環境変動につながる原因となります」
「……???」
マキナは俺の顔色を伺ったようだ。
「わかりづらいよね?簡単に言うと、大きな変動要因が原因となって想定外の事が起きて、大変なことになっちゃったってこと。特異点と言われるものね。RESCUE NUMBERではこの年代を“アラートフェーズ第一段階”と呼んでいるわ」
「第一段階ということは、第二段階も来るということ?」
「今は地球さんが、癌にかかって、発症を始めたところと言えば、わかるかな?だから次の発症がいつ起こるのか、私達が常に観測を行っているような状態。人の癌で言えば、次に起こりえるのが、“転移”。それが第二段階」
「それじゃぁ、RESCUE NUMBERは、その第二段階が来る前に、癌を治療して、二度と災害が起きないようにするのが、仕事ということ?」
「いえ、災害が起きた時に被害を最小限に抑えることが仕事の中心となります。癌を治療することは……できません」
「どうして?」
「その癌の原因となる、癌病巣とは……あなた達、人間のことだからです」
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