ラルフ流星群の奇跡

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あれから何十年経っただろうか・・・ あれから俺はすぐにこちらに移り住み役所で働いた。 好きな人もでき守るべき家族も増えた。 そしてその子供たちも自立して今や5人の孫もいる。 8月8日 ラルフ流星群が降り注ぐ日に家族が全員集まっている。 その中心は俺だ。車椅子に座り息子に押してもらいながらあの丘にやってきた。 妻は2年前に亡くなった。そこから一気に体力もなくなりいつお迎えが来てもおかしくないと言われるほどまで弱ってしまった。 それでもラルフ流星群を見るまでは生きると毎年頑張ってきた。 あの木の下にやってきた。上を見るとあの日と同じ流星群が降り注ぐ。 (あぁ今年も見れた。) ゆっくりと閉じる瞳には最後まで綺麗なラルフ流星群が映る。 (これからいっぱい話そうね。話したいことが沢山できたよ。) 思い出されるのはあの日行ってきますと別れたお姉ちゃん。 (今度は俺が会いにいく・・・・・・ね。) ラルフ流星群の奇跡 一年に一度ラルフ流星群が降る夜に離れ離れになった2人が会うことが出来る。 強い絆を持つ2人が引き合わされた時奇跡が起こるだろう。 ラルフ流星群の奇跡[完]
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