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笑顔でお別れ・・・それがお姉ちゃんの最後の望みだ。
俺は服の袖で涙を拭きあげた。
正面を見るとこちらを優しく見つめるお姉ちゃんがいる。
さよならは言わない。最後の言葉がお別れの言葉になるのはどうしても嫌だった。
気持ちを落ち着け精一杯の笑顔でお姉ちゃんに向かって言った。
「いってらっしゃい!!お姉ちゃん!」
その言葉に少し驚いたような表情を浮かべたがすぐに笑顔になった
「行ってきます!!」
それが最後の言葉だった。
キラキラと光る粒子は夜空に舞い上がりラルフ流星群と一緒に消えていった。
「俺頑張るよ・・・いつまでもお姉ちゃんが誇りに思ってくれるように強く生きていく。」
俺はこの日の流星群を死ぬまで忘れないだろう。
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