夏の記憶

5/5
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
「あれは一体・・・」 俺は気になり携帯を取り出した。 実家 電話をかけるのはいつぶりだ?そう思いながら発信アイコンをタッチする。 「はい?」 「あ、親父?」 「なんだお前か。珍しいなどうした?」 久々に聞く親父の声。元気そうでよかった。 今あった出来事を手短に話した。 俺としては「何馬鹿な事言ってんだ」と笑われるかと思った。 しかし反応は全く違った。 「そうか・・・」 そう一言発した親父はとても悲しそうだった。 「お前があの場所で誰かと会ってたのは知ってたよ。」 「え?」 初耳だった。 「というよりはその為にお前をおばあちゃんの家に連れて行ってたからな。」 訳が分からなかった。そしてこの後親父の説明を聞いた俺はすぐに会社を出て家に帰った。 家に帰ると上司に連絡し溜まってる有給を使う申請をした。 最初は渋られたが俺の必死な説得に折れてくれて2日間の休みをもらった。 俺は急いで荷物をまとめ次の日の始発であの場所に向かった。 あの日した約束。彼女と最後のラルフ流星群を見る為に・・・
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!