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次の日。
あんなに学校の人気者の宮田がいなくなったというのに、誰も気にする者はいないようだった。
「なぁ、大橋。宮田のことだけど。」
「はぁ?みやた?何の話だよ。」
やっぱり覚えてない。
同じように坂井先生にも聞いてみたけどダメだった。
誰も宮田を覚えていなかった。
『森口くんには覚えててほしい。俺の事。』
あの宮田の言葉を思い出す。
あぁ、そっか。
そういうことだったんだな。
忘れないよ。
絶対に。
お前の事はこの星の中で俺だけが、ずっとずっと覚えていてやる。
「森口~進路もう決まった?やっぱ大学はいっとかないとだよな~。」
「あ~そうだな。ま、俺はもう決まったけど!」
今までは特になりたいものなどなかった俺だったけれど。
「は、なにこれ、お前。宇宙飛行士!?なんでそんな急に…。」
そんなの決まってるだろ。
「会いたいやつがいるんだ。」
もう一度会えたら、その時は。
また寄り道してどうでもいい話をして。
今度はお前の星で流星群を一緒に観ようぜ。
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