プロローグ

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プロローグ

「プロローグ」 そう。私たちが今、異常な境の中にいるのは、明白な事実だ。 同じ空間の中に同じ姿、形の人間が二人共存し、話しているのだから異常と言わずして何と言うか。 ーーーなぜ、こんな事になったのか? それは今でも分からない。 彼女は私(花邑楓)三十五才の前に突然現れたのだ。 まるで、毎朝、洗面所で見る自分が鏡の中から飛び出してきたようだ。 こうなってしまった原因を彼女は説明した。 ーーー私はあなたを守るために、ここに存在しているの。 と。 あり得ない、にわかにもそんな話は信じられるはずない。
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