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猫の記念日 ラウール編
若い時って勢いのままに自分の物語を生み出して、それで満足をしていた気がするけれど、年をとったらなかなかそれだけでは済まずにしんどいなあと思っています。
一つの理由としては、私の若い頃には現在ほどインターネットが発達しておらず、気軽にWEBで公開をするという環境ではなかったこともあるかもしれません。
現在は気軽に公開できる反面、自分の書いたものがあまりひと目に触れることもなく埋もれていくだけなのを実感してしまうので、しんどいのでしょう。そして自分以外の才能を持ち、不断の努力をされている方々が華々しく活躍しているのが目に見えてしまうこともしんどさに拍車をかけています。
と、こんなくらーい出だしをしてしまいましたが、本日はまた我が家の記念日です。
三年前の今日、ラウールがうちの子になったのです!
我が家の五匹の猫たち、ラウール以外は保護猫や、他の方のおうちで生まれた子です。ラウールだけ、ペットショップからお迎えしました。
以前からでかい猫にとてもとても憧れがあったのです。
それがある日の歯医者の帰り。普段は歯医者が入っている商業施設内にあるペットショップの前を歩いたりしないのですが、その日は珍しくそこを歩きまして。
そしたら猫用の大きなケージで、メインクーンの子猫がつまらなさそうにしているのが目に入ってきたのです。
おお?っと顔を近づけ、値札を目にすると、生後六ヶ月のメインクーンにしては破格の安さ。すなわち頑張れば手が届く。
さすがにその場で速攻店に入ることはしなかったのですが、家に帰ってからも、子猫のつまらなさそうな顔が頭から離れません。
翌日の会社で、隣席の同僚にこの話をしたら、
「ねーさん、それも連れて帰る気まんまんでしょ」
と、言われる始末。
はい、その日の帰りに早速お迎えにいきました!
安さの理由をペットショップの店員の方に伺うと、「はやく家族を見つけてほしかったから」とのこと。
ういうい、うちの子にいたしますとも、であります。
初日。新しい家に来て、自分以外の猫に迎えられてびびりまくりのラウールです。
この子の名前は、拙作「ルクウンジュ国シリーズ」メールソー家長兄のラウールからです。彼のように気品ある優雅な猫になってもらいたい……と願ってつけましたが、蓋を開けたらまるっきり末弟気質の猫になっておりました。
これじゃテレーズやないかい!
三日目のラウール。初日のびびり具合はどこへやら、ひなたお姉ちゃんと並んでご飯を食べています。
四日目。まるで生まれたときからうちにいてたような様子です。
すぐに馴染んでくれて嬉しかったですね。
ありがたいことに、うちでは五匹が仲良くやってくれています。
もちろん喧嘩をすることもありますが、普段から顔を見ただけで怒るとかは一切ありません。一緒に並んでご飯を食べたりしてくれています。
家内平和が一番です。
まあ、ラウールを連れて帰った初日、私は最長老のイズミ様にまじで土下座して「よろしくお願いします!」っていうたんですけどね。
現在のラウール。
すばるにいちゃんと一緒に鯛のお刺身をもらって満足至極。
ひなたねーちゃんと。
どーん、と。
横にあるのは五十センチものさしです。
いろいろ落ち込むことは多いですが、彼らがいてくれるので頑張っていられるというものです。
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