青紫の章4

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青紫の章4

「ん……」  柔らかな日差しに撫でられる感覚に目を覚ました。 「すまん、起こしてしまったか」  目を開けると、フェイロンの顔がすぐ近くにあった。日差しだと思ったのはフェイロンの大きな手だったようだ。葵の髪を優しく梳きながら蕩けそうな顔でこちらを見ている。 「可愛い寝顔を見ていたら、我慢できずに触れたくなってしまった。これでもわりと我慢したのだがな」  ちゅ、ちゅ、と鼻先と唇にキスを落とされる。葵はぼんやりしながら窓の外を見るとすっかり日が昇り、眩しいほどの日差しだった。 (えっと、発情(ヒート)が来ちゃって、その後千尋に王城に連れてきてもらって、それからーー)  ハッと意識が覚醒して項に手をやると、そこには絹の湿布のような物が貼られていた。 「少し出血もしていたのでな。葵が意識を手放した後、医師に処置をさせた。体調はどうだ?」  じんわりとまだ熱を持った項に、本当にフェイロンと番になったのだという実感がふつふつと湧いてくる。身体は尻に多少違和感を感じる以外は、寧ろ軽やかだ。フェイロンと番になった事で本来の法力を取り戻した事に関係するのかもしれない。 「俺、あの後寝ちゃったんだーーごめん」 「意識を手放したので心配したが、大事ないなら問題ない。疲れていたのだろう」  そう言って、首筋にも湿布ごしに唇を落とされる。 (な、なんか、外国映画の朝みたい……フェイロンって恋人には甘いタイプなのかな?)     想像しておきながら恋人という単語に自分で照れて項がますます熱を持つ。 「だが、葵が目覚めるのをいい子で待っていた褒美を貰っていいか?」  そう言うが早いか、フェイロンは葵の唇に顔を寄せると深く口付けた。 「っん! ふ……ん……っ」  起き抜けに濃厚な口付けをうけ、葵はされるがままに蹂躙される。それをいい事に服の袷からも悪戯な手が入り込み、葵の乳首をキュッと摘まんだ。 「……っあ!」  驚いて思わず喉を逸らす葵に、フェイロンは目尻を下げながら唇を放すと、今度は襟元をはだけさせ乳首に口を寄せる。 「昨夜はここを可愛がってやれなかった。淡くて美しい色だ……」  チュッと愛おしそうに軽く口づけたと思うと、おもむろに乳首に吸い付かれる。 「ッ、あ、ひっ……ん、あ、待っ、ん、あッ」  吸われた場所から腹までビリビリと響く快感が下半身に直結して、葵は顔を真っ赤にさせた。乳首がこんなに感じる場所なんて思ってもいなかったのだ。今までろくに意識した事も無い場所なのに。  濡れそぼった乳首を捏ね回され、反対の乳首も強く吸われる。濡れている乳首を弄られとむず痒く、吸われて舌で転がされると頭が真っ白になるほど気持ちいい。葵は初めての快感にひたすら身体をくねらせた。 「ーー感じやすいな。乳首で極められそうだ。可愛い姿を見せてくれ」  言うなりフェイロンは散々弄った乳首を甘噛みした。反対の乳首も親指と人差し指で痛いほど捏ねるようにねじられる。 「あっ!ぁ、あぁ……やぁッ!出ちゃッ!あぁ~~~ッ!」  ひくん、と仰け反って、足指にギュッと力が入る。たまらない絶頂感に襲われ、葵は乳首で簡単に射精してしまった。  べっとりと服を汚した感触に泣きそうになる。射精してなおも乳首を弄り続けるフェイロンを恨みがましい目で睨んだ。 「こんな不意打ち……酷ッ!んッ!」 「そんな色っぽい目で見られたら……ますます男は火がつくものだ」
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