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“ーー残り5分で浄化槽機の稼働が終了します、バッテリーの回復作業を行って下さい。浄化気泡精製作業終了まで、残り5分を切りましたーー”
自分の機体の一部が死にゆくのを感じ取っているメインコンピューターが、ずっと僕らに警告をしている。それはそうだろう。この機能が失われたら、僕らはこの汚染された空気から吸い込んだ毒を解毒出来なくなってしまうのだから。
けれど肝心の動力はとっくの昔に尽きてしまっていた。
今までは予備電源を稼働させていたが、それも寿命がきてしまったようだ。
僕は隣で苦しそうにしているType:Eに吸引チューブを渡し、解毒をさせる。
長くこの惑星の汚染空気を吸ってしまったせいで、解毒してから発作を起こすまでの間隔がとても短くなってしまった。
特に僕より体積の小さいType:Eの中毒症状は、益々酷くなっている。
Type:Eはまだ苦しそうなのに僕に吸引チューブを返してきた。
「残りは、二人で分け合おう。最期の瞬間まで、君と生きていたいよ」
らしくない。冷静なType:Eがこんなことを言うなんて。
僕は受け取った吸引チューブから一気泡分だけ浄化気泡を吸い込むと、こちらを見ているType:Eの顔を掴んで経口摂取させた。
最期まで一緒に生きたい。その気持ちは僕にもある。
けれどそれより、一秒でも長くType:Eに生きていて欲しかった。
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