水族館のアクアリウム

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そこからは普通に様々な水槽を見て回ったのだが、とある小さな水槽の前で再びルカの視線が釘付けになる。 急に立ち止まったのを見て、エイトもその水槽に近寄った。 「エイト、これ綺麗じゃない?」 そう言って指さしたのは、熱帯魚コーナーの水槽に入れられていた小さい小魚。 近くに貼られていたプレートに、“ネオンテトラ”と書かれていた。 青い体と赤い模様のコントラストが綺麗で、目を奪われるのも納得する。 「ねぇ、ちょっとだけ眺めて行かない?」 お願いをする仕草に思わずドキリとしながらも、エイトはそのつもりでいた。 「あと5分だけ、僕も眺めたいな」 他のお客さんに迷惑がかからないよう、少し離れた位置で2人はその水槽を眺める。 鮮やかな色が無色の水と水草に溶け合い、様々な表情を見せた。 ただ眺めるだけでも満足だったが、この魚について調べているとエイトはとある事に気付く。 「飼育できるんだ……」 ネオンテトラについて書いてあるブログなどもあるが、1番目に付いたのはこの魚の飼育方法だった。 どうやら飼育するのもそこまで難しくなく、売ってる場所も多いとある。 何かを思いついたエイトは、ルカの肩を叩いて意識をこちらに向かせた。
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