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タイムリミット
ーーま、まずい。このままじゃ……
重たい瞼の隙間から見えるグリーンのデジタル盤は容赦なく動き続ける。
弱々しい脳の指示に、体は床と一体化してしまったかのように反応をみせない。そもそも感覚がないので、体があるのかさえ疑わしい。
霞んでゆく視界だけが生きている証。それも限界のようだ。
「あと5分……」
ーー声が出た
このまま助けを呼べたなら。そんな願いは一瞬で、私は覚醒する保証も無いまま意識を失った。
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