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序章 In the future #0 ちょっと未来の物語
不死身でもなければ、空が飛べるわけでもない。
怪力でもなければ、超高速で走れるわけでもない。
動物と喋れるわけでもなければ、体のサイズを変えられるわけでもないし、念力が使えるわけでもなければ、ビームや魔法の飛び道具が放てるわけでもない。
運動能力や体力だって、並か、並より少々上くらいか。運は……まあ悪くはない。多分。
それだけでも及第点って事で。
武器となるのは、懐に忍ばせた刃物と己の格闘術、そして度胸。
充分だよね!
わたしは今日も夜の闇を駆け、必要とあらば悪を叩き、弱者の、そして街の守護者となる。
わたしの運命を変えたあの人に思いを馳せながら。
少しでもあの人に近付けますようにと願いながら。
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