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「………やばっ!何時!?」 ぼやけた視界で時計を眺めていたら突如、我に返る。ペラペラの布団から飛び起きて跳ねる心臓を押さえて携帯を起動した。 「あーー…びっくりした。」  時間は午後四時。日曜日だった。毎週日曜日は休みだ。お店の一番稼ぎ時に私は出勤出来ない。当然それは給料に響く。璃子の顔をみたくない鬼原の陰謀だった。もう何年もそうなのに寝起きで記憶飛んでたわ。 「ふあ…」  最近、寝ても疲れが取れにくい。 二十代はあんまそんなことなかったけど。 やーね31歳。色々考えちゃう。  コンビニで軽食を買ったらだらだら食べながらゲームで気を紛れさせる。布団の中だけは私を守ってくれるんだ。  アプリゲームってあんましないけどこの「mylife」って牧場経営ゲームは好き。無心で発展させられる。待機時間も良心的だし無課金にも優しい。飽きずにmylifeを楽しめる。 「…いいなぁ。」  私も、牧場経営しようかしら。 ゲーム上のアバターが羨ましい。 それは確かに、私の人生とは違うlife。 もしも私が私じゃない誰かなら。 幸せになれただろうか。 …ほら、またくだらないこと考えてる。 プルルル… うざったい迷惑着信を切った。 出ても鼻息しか聞こえないし。
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