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立派な青年であり、となったリュートは真っ先にわたしたちの元へ帰ってきてくれました。 彼が重い樫のドアをぐいと押し開けて入ってきた瞬間を思い出す度に、老いて盲いたわたしの眼にも、あの日の青白い神鳴のような一筋の眩い光が差し込む気がするのです。  あれから いくつもの災害があり 疫病が流行り 戦争が起こり、 その度にわたしたちは神様に祈りを捧げてきました。 彼の守った美しいものが何一つ壊れてしまうことのないように。 百年後、千年後の子供たちが悲しむことのないように、 神様の存在をこころから信じて幸せに生きられるように。 人々が手を取り合って小さくなりながら暮らす時代は終わりを告げたのです。 次はわたしたちが世界の守り人となる番でした。
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