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「帰りましょう。リュート」 残酷な決断だったとは思っています。 カノンはまだ生きている、吹いたら消えそうな命でも助けられるかもしれない。  わたしだってそう信じたかった。いえ、実際そう思っていたのです。けれど助けに行くというのは愚かな決断であるとわたしのあたまの冷酷でひどく落ち着いた部分が告げていました。 せめてリュートだけでも幸せにしなければ―― 「先生、――アイツがまた!」 カミサマがわたしたちを見離したように思えました。
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