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【第6話】パンツは紫じゃああ!!
下駄箱はゴミ箱事件から数日後、
「内ばきは部室に置いたほうがいいよ。」
「あ、置いてもいいの?」
「うん。私も部室に置いてあるし、朝練するときとか楽じゃん?」
「なるほど。」
先輩のゆりのちゃんから助言をもらい、私は自分の内ばきを部室で履き替えすることにした。
勿論、そのおかげでゴミ箱にはならないから分別もしなくて良くなった。
そんなある日の休憩時間の話で、菫と一緒に音楽室へ移動をし始めた時に起こった出来事である。
確か、その時は菫とのっぽ先生の愚痴を話してた。
『女子のお尻を見てる』とか
『身長高いのに小さい車乗っててどうやったら体入るんやろな』とか
『次の授業もアップの内容やばいやろな』とか・・・・・・
そんな話をして廊下を歩き、階段を登っていった。
すると、階段下から男子の話す声が聞こえた。
「おい。永井のパンツ見えた?」
「あ、見えた。ピンク。うわー、王道だわー。」
「平沢は?」
「んー、今日も黒やな。」
男子が群がる学校なだけあって、することがまるっきり小学生。
階段下から女子のスカートを覗いて、パンツが何色か確認していたのだ。
ちなみにその時履いていたのは黒いレース柄のパンツだった。
「男子諸君、君たちの勝ちだ。」だなんて馬鹿なことを心の中で思っていた私であった。
その日は菫も気づき、すぐにスカートを押さえてパンツを隠していたが、そんな私は全く隠す素振りも見せず、そのまま階段を登っていた。
楽観的に考えすぎる私は、見られたもんは隠す必要がないと思っていた。
つまり、ただの馬鹿。
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