【第6話】パンツは紫じゃああ!!

1/1
前へ
/8ページ
次へ

【第6話】パンツは紫じゃああ!!

下駄箱はゴミ箱事件から数日後、 「内ばきは部室に置いたほうがいいよ。」 「あ、置いてもいいの?」 「うん。私も部室に置いてあるし、朝練するときとか楽じゃん?」 「なるほど。」 先輩のゆりのちゃんから助言をもらい、私は自分の内ばきを部室で履き替えすることにした。 勿論、そのおかげでゴミ箱にはならないから分別もしなくて良くなった。 そんなある日の休憩時間の話で、菫と一緒に音楽室へ移動をし始めた時に起こった出来事である。 確か、その時は菫とのっぽ先生の愚痴を話してた。 『女子のお尻を見てる』とか 『身長高いのに小さい車乗っててどうやったら体入るんやろな』とか 『次の授業もアップの内容やばいやろな』とか・・・・・・ そんな話をして廊下を歩き、階段を登っていった。 すると、階段下から男子の話す声が聞こえた。 「おい。永井のパンツ見えた?」 「あ、見えた。ピンク。うわー、王道だわー。」 「平沢は?」 「んー、今日も黒やな。」 男子が群がる学校なだけあって、することがまるっきり小学生。 階段下から女子のスカートを覗いて、パンツが何色か確認していたのだ。 ちなみにその時履いていたのは黒いレース柄のパンツだった。 「男子諸君、君たちの勝ちだ。」だなんて馬鹿なことを心の中で思っていた私であった。 その日は菫も気づき、すぐにスカートを押さえてパンツを隠していたが、そんな私は全く隠す素振りも見せず、そのまま階段を登っていた。 楽観的に考えすぎる私は、見られたもんは隠す必要がないと思っていた。 つまり、ただの馬鹿。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加